ひなびたびなひ

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過疎のまち


数年前のこと

「なぁ〜んにもないですからねぇ」
早朝の東京駅で始発の新幹線に乗り遅れんばかりと急ぐ私たちは一瞬、はたと立ち止まった。

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「えっ???」
振り向くと、そこにいるのは夜勤明けのようなぼ〜とした顔で遠くを見ているおじさんの駅員さん。
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「えっ???」

「なぁ〜んにも、、、ないですからね」
目も合わさず、ニュアンスが全く汲み取れない平坦なトーンで、駅員さんは改札で我々の切符を鋏む。
「はぁ、、、、」

どうにか間に合った始発の新幹線で北に向かいながら
あの駅員さんのなんとも枯れた感じに苦笑する。

きっと我々の向かう到着駅の事を言っていたのだと思うけど
不思議な駅員さんだった。
あれから何べんもあの改札を通ったけれど、あの駅員さんには会えなかった。

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「東和町はのどかな農村ですよね・・・」

ところ変わって最近のこと
自動車教習所の路上訓練中、東和町から通っている教官と会話していると
「いいところだけれど、最近は過疎化がすすんでねぇ」と苦笑する白髪の教官。

「そうか、、、過疎化ですね」

「う、、ん。昨日も二件先の方が亡くなってねぇ」

いつもトボケたことを言う教官ですが
教官???それ、ギャグですか??リアルなんですけど???
かすかに教官の口の端が上がっているのに気付きつつ目はちょっと寂しそう。


「なぁ〜んにもないですからね」駅員さんの声が聞こえそうな気がした。
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by hinabitanabihi | 2010-04-28 10:19 | 風景
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のんびり生活


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